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#1278/3141 るーみっく☆わーるど ★タイトル (QKM33822) 93/12/29 22:38 ( 46) BD大会>まずは感想(^^) SAMWYN ★内容 では、まずは感覚的感想から。 風鈴のシーン、これはずっと昔1度見た時にも感銘を受けたシーンなのです が、今回もやはりこのシーンが絵、テンポ等でとても気に入りました(^^)。 そして、コールドスリープのシーンでは泣いてしまいました(^^;。後、夢世 界ラストの「責任取ってね」がストレートにはまったく意味が理解不可能だっ たために、かえって「とてつもなく重い言葉」として結局エンディングまで頭 の中でエコーしてました(しかし残念、あたるがラムにキスしようとするシー ンの違和感でそれは中断されてしまいましたが(^^;)。 では、気づいたポイント。 まず、徹底的に繰り返される「浦島太郎」のイメージと、「アニメの虚構性 」(ただ、見た分にはこれは「現実の虚構性」にまで拡張されているようでし たが(^^))をこれでもかと見せ付ける3D<−>2Dの頻繁な入れ代わり、よ うするに「アニメ化された不思議絵」が目につきました。 後、どうやら押井監督はかなりの「リアリズム派」らしい、というのを強く 感じました。レオパルドやハリアーの可能な限り正確な描写、友引高校周辺の これまたかなり精密に組んだと思われる家並み、あるいはキャラの等身が奇妙 に感じられたのは、その差を出すためだったのかも知れません。 では、最後に理論主張について。 この話で展開された時空認識問題(標準時間および標準空間への懐疑)は私 の得意とする分野だったりします(^^;。まず最初に私の立場を書いておけば、 「言葉こそが幻想であり迷宮である」というものなのですが、でもBDのそれ もなかなかに突っ込んだもので(アニメとしてはヘヴィーなのでさすがに疲れ てしまいましたが(^^;)、これはどうやら「相対性理論的世界観による」時空 論と見做してよさそうです(だから「浦島太郎」が強調されたのですネ(^^)) 。 そして、BDではそれをさらに「現実と夢の相対性」にまで拡張しているよ うです。「アニメ」をその本性である「非現実的世界」に置くことによって、 逆にその外にある「現実世界」を浮かび上がらせた手法は見事だと私は感じま した(^^)。ただ、残念ながら「アニメ世界での認識分解」を現実世界まで拡張 出来なかったことはやはり「アニメの限界」と言えそうです(でも、そこまで やったら完全な「前衛アニメ」になってしまいますネ(^^;)。 と言うわけで、結局このBDで主張されているのは「現実の重さ」と考えて 良いように思われます。これだと「責任取ってね」は「現実は夢と違ってやり 直しは効かないのだから、一瞬一瞬を大切に生きてね」という意味にとれるこ とになります(^^)。 以上、大昔のぶんと合わせてまだ2回しか見てないので細かいところには突 っ込めませんですが、これが「私がBDを見ておおまかに感じたこと・考えた こと」です#^^;。 SAMWYN