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#1316/3141 るーみっく☆わーるど ★タイトル (QKM33822) 94/ 1/12 21:29 ( 40) BD大会>何て苦い映画だろう(^^; SAMWYN ★内容 ☆親亀の背中に子亀が乗って・・・ BDは3重構造を持っています。しょっぱな、いきなりあたるの夢から始ま ります。ここのラムはあたるの望むラムであり、しのぶもまた同様です。しか し、実はこれはラムの夢の中に夢邪鬼が構築した夢世界なのです。それは、例 の「海亀の上の友引町」で明らかになります。「海亀」は逆から読めば「めが みう」、すなわち「女神・う」、そう、この海亀こそがうる星やつらの女神( ヒロイン)たるラムなのです。 だからこそラストの校舎は3階建てだったのであり、現実はタイトルからよ うやく始まる−−−しかしどこへ続くのか? それは原作うる星やつらへ、私 はそう考えます。つまり、押井監督はこのBDで、自らが構築したアニメうる 星やつらは虚像であることを宣言し、そしてそれを打ち砕いたのです。 ☆責任取ってね・・・ そういうわけで、私はこの、最重要のセリフは何よりもまず押井監督御自身 の気持ちであったのではないか、と感じます。夢を打ち砕いて現実へ戻ろうと したあたるは、押井監督そのものです。悪夢になってしまったアニメうる星や つらの責任はすべて私にある、これはとても苦く、しかしそれだけに限りない 誠実さと優しさに満ちた告白です。 しかしまた、これは無責任な応援をしてしまったアニメうる星ファンへの、 非常に苦い責め言葉でもあります。アニメは視聴率との闘いであり、押井監督 はその中で御自身のうる星やつら観を裏切ってファンと妥協せざるを得なかっ たのではないでしょうか。。それでも押井監督が頑張ったのは、それがわかっ ている自分だからこそ、絶対守らねばならないことは守れる、よりファンに迎 合してしまう人に任せるわけにはいかない、という気持ちだったからではない か、と私は思います。 ☆これは踏絵である しかし、まったく理解してくれようとしないファンにさすがの押井監督も精 魂尽き果ててしまわれたのでしょうか、このBDを最後の言葉としてアニメう る星やつらを去ることを決意なされたようです。 そして、去り際に押井監督は非常に恐ろしく苦いトリックを仕掛けました、 せめてそれでファンの方々が目を覚ましてくれれば、と。 「あたるとラムのキスシーン」、これが踏絵です。これに違和感を感じない 人は「真のうる星ファン」ではない、あなたの夢をラムやあたるたちに押し付 けてるだけなんだ−−−そして、ここまでのすべてを否定するかのようによう やく出るタイトルとともに、そこから初めて、押井監督御自身の望むアニメう る星やつらがスタート出来る「はずだった」のです。 SAMWYN