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#1330/3141 るーみっく☆わーるど ★タイトル (QFC98594) 94/ 1/13 1:27 ( 42) 考察>専務の「犬」 HR ★内容 * * ベトナム反戦運動の頃の若者(今は中年のおじさん)は、当時、警察官をして * 「犬」と呼んでいました。警察は、犯罪予防や治安維持で、重要な社会的役割を * 担っています。それにもかかわらず、動物のように蔑ずまれたのは、当時の社会 * 運動を警察が弱体化させたからです。 * 当時は、「ベトナム戦争はアメリカが悪い」という考え方が優勢でした。「戦 * 争をやめろ」と、社会運動の側がデモ行進等の戦術を採りましたが、これが道路 * 交通法や刑法に抵触したとのことで、逮捕者が出ました。 * 戦争に反対して、なんで逮捕されるのだ。良いことをやってるのに人間の心は * ないのか、警察はアメリカの言いなりの、イヌではないか。人間として独立して * いないな。 * こんな「過激」なたとえを出さずとも、広辞苑にも「イヌは、まわしもののこ * と。」と、あります。犬の習性上、「イヌ」ということばには誰かのまわしもの * という意味合いがあります。ヤな言葉ですね。 * * では、「専務の犬」とは、どういう意味なのだろう。 * 「ゴージャス」は、小暮さんちから見れば、「専務の犬」です。しかし、第三 * 者から見れば、「専務の情婦の犬」です。あ、小指で指し示されたカンナさんの、 * 犬のことです。 * では、「犬」はどうでしょう。専務に頭が上がらなかったり、「飼われている」 * 人間のことです。それは、小暮さんであり、カンナさんです。登場人物同志から * 見ても、第三者から見ても「専務の犬」です。まったく、「犬じゃあるまいし、 * いっつも言いなりなんだから!」のセリフの通りです。 * 専務の犬と言える存在は、1匹と2人いるのです。(カンナさんは、「猫」か * も知れん。) * * 「犬」をいっぱい従えている専務さんですが、専務さんも実は「犬」でした。 * 専務夫人には、頭が上がりません。 * 専務夫人の問責で、しかし小暮さんは屈しませんでした。自分の家族を守るた * め、芝居を演じたのです。専務夫人の「犬」の「犬」の立場にある人が、立派に * 専務夫人を追い返したのです。 * 「犬」でなければ生きて行けないかも知れない。しかしそれは、「愛する家族 * と我が家を守る」目的のための手段であって、違う目的では「犬」である必要は * ありません。 * 最後にゴージャスが小暮さんの犬になったのも、いいですね。「専務の犬」で * ない(であろう)小暮さんちに、もう専務の犬でない「ゴージャス」が来たので * すから。 * * いや、それにしても、「中年のおじさん」との酒席は、面白かったな。 * * QFC98594 HR *