SIG るーみっくわーるど SIG るーみっくわーるど」は、漫画家 高橋留美子先生(るーみっくわーるど)の作品が好きな仲間が集まっているグループです。 るーみっく好きなメンバー間コミュニケーションのためのチャットや掲示板の提供、るーみっく系イラスト・小説・リンク集の公開などを行っています。 オフ会も不定期に開催されています。1992年6月にPC-VAN上で誕生した歴史あるグループです。
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投稿日時:1994/ 1/28 21:43 投稿者ID:QKM33822
#1395/3141 るーみっく☆わーるど
★タイトル (QKM33822)  94/ 1/28  21:43  ( 53)
BD大会>タオイズムとBD SAMWYN
★内容
  ☆はじめに
 もちろん、BDには単なるファン批判を越えたものがあります(^^)。そう言
うわけで、今回はタオイズムおよびユング心理学から見たBD、を探って見た
いと思います(^^)。

  ☆ファン批判の限界
 一連のMSGを書いた後にようやく気づいたのですが、BDにおいて批判さ
れたファン勢力はすでに(うる星やつらファンという形では)存在してないこ
とがわかりました(^^;。だから、BDを「ファン批判」として読むのは、もち
ろんBD成立の事情を探る上で重要なことではありますが、今現在においては
「もっと別の、より普遍的な読み方」が要請されます。

  ☆現代の「十牛図」
(十牛図=禅の思想を10枚の牛の絵と詩・解説で表現したもの)
 BDの構造は調べれば調べるほど、陰陽太極図にそっくりです。そして、後
半に出る「自分が蝶の夢を見ているのか、蝶が自分の夢を見ているのか」は老
荘思想の代表的な寓話の1つです。このことから押井監督がその思想に精通し
ておられた、と仮定すると、BDはそのまま「相対性理論的世界観によって読
み直された老荘・禅思想の結実した『美しい花』である」とすることが可能な
のです。

 また、BDは「あたる(押井監督)が自己の無意識(水)へと突入し、そこ
でついに真のラム(白い帽子の少女=セルフ)を見出だし、問題を解決するた
めの『言葉』(「責任取ってね?」、これがBDのマントラになります。従っ
て、論理的解釈は不可能な言葉と言えます)を授けられて帰還する」忠実な記
録でもあります。これは「無意識への突入と帰還」の最良の記録の1つでもあ
り、観客に同じ効果を与えるように計算されているので、BDは極めて良質で
非常に手軽な「魔法儀式」でもあるのです。最初の3回のチャイムが「心を無
にせよ」の合図であり(魔法儀式はそうした心理状態においてもっとも有効に
働きます)、真ん中の2回のチャイムが「没入せよ」の合図(自分があたるに
なったのだと想像します)、ラムの目覚める3回のチャイムが「リラックスせ
よ」の合図(ここでもまだ、何も考えるべきではありません。ただ、安らかに
画面を見守って下さい)、そして最後の5回のチャイムが「目覚めよ」の合図
になります(^^)(元からそうした効果が出るように計算されているのでその魔
術的パワーはみなさんすでにお感じになられているとは思いますが、上のよう
に見ればより強力な効果が得られるでしょう(^^))。

 つまるところ、BDは最強の「魔術的太極鏡」です。そうしたものは、その
人の精神自身を反映するので、それで「見るたびに新たな意味を発見出来る」
のです。深い悩みにある時、BDを見れば必ず答えを見つけ出せるでしょう。
でも、これこそが最強の「麻薬」であることも忘れてはいけませんヨ(^^)。

  ☆終わりに
 やはりうる星やつらは「永遠の癒しの夢世界」でしたね(^^)(2回(2階)
鳴る大時計には針がなくて、針がある大時計は5回(誤解)鳴るのですから、
押井監督ご自身は「針がない状態=無時間的永遠性」こそがうる星やつら本来
の姿である、と思われていたようです(^^)。結局、原作でも「時間的発展」は
めぞん一刻という別の作品へ移されましたしね(^^))。「ファン批判」の方は
すでに解明するのが遅すぎて時効なので、今現在では「鏡」としての効果と功
罪の方が重要でしょう。功罪? そう、この鏡は「白雪姫のまま母の鏡」でも
あるのですから(^^)。

SAMWYN
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