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#1776/3141 るーみっく☆わーるど ★タイトル (QEG72756) 94/ 7/11 19:42 ( 72) 考察>RE#1768 心が狭いというよりも…。 飛鳥 杏華 ★内容 ☆altjinさん まあ、我々の記述だけを読むと、そう受け取られかねないものはありますね。で も、心が狭い人だと言ってるわけではないんです。それよりも、けもさんの負けず 嫌いな部分の現れであるという見方をしているのです。 けもさんは、ものすごい負けず嫌いですね。これはYOUNG CLUBに掲載 された「{炎の対談}高橋留美子VS島本和彦」(平成3年8月17日発行)なん かを読むとよくわかるんですが、今、これを手に入れろと言っても無理な話ですか ら、一部引用してみます。 >島本:私の場合はライバルがたくさんいますよ。自分以外は全て叩きのめす(笑 > い)。言葉は悪いけど、嫌いだというわけじゃないんですよね。 >高橋:うん、わかる。 > −−−(中略)−−− >高橋:負けて相手に拍手を贈るような奴は嫌いですよ。私は、負け犬は嫌だな。 > −−−(中略)−−− >島本:(前略)高橋先生は雑誌での人気なんか気にならないんじゃないですか。 >高橋:とんでもない、なりますよ。負けるの嫌だし。 とまあ、これだけ読んでも相当な負けず嫌いであることが読み取れますね。もっ とも、作家は誰しもそうであると言えるかもしれませんが、乱馬がたとえどんなか たちでも勝ち続けて行く様は、まさにそんなけもさんの気持ちの現れではないかと 思います。 さて、この対談記事の頃には、すでに「セーラームーン」の連載も放送も始まっ ていたわけですが、まだ、このような爆発状態にまでは至っていませんでした。で すから、それを意識した発言ではないと思いますが、次世代の人気作品に対する発 言があって、非常に興味深いものがあります。 >高橋:でも、まだまかせたくねえよ、自分の方がやれるよって思っているのに受 > け入れられなくなった時は怖いと思いません?(笑い)。 > −−−(中略)−−− >高橋:今の若い子は絵が上手いんですよ。自分が少しずつ上達しても世の中の進 > み方に追いつけない。じゃあどうやって生き残るかといったら、やっぱり > 構成とかパッション、執念ですよ。 > −−−(中略)−−− >高橋:(前略)つまらないけど受けてる漫画を読んで、自分で否定できてるうち > はいいの。否定できなくなったら怖いんじゃないかな。すごく受けてる漫 > 画の単行本を初めて読む時って怖いんですよ。面白さがわからなかったら > どうしようって。 ってことは、(つまらない漫画かどうかは別として)「セーラームーン」に関し て、けもさん自身否定できなくなったってことじゃないでしょうか? 特に同人人気によって一気に盛り上がってきた「セーラームーン」。それに対し て、アニメ「らんま」はこの年の秋に終了しています。そして、夏にはコミケの花 道とも言うべき新館1Fの中央付近に約80あったるーみっくサークルは、冬コミ ではB館の1列のみ49と減少し、新館1Fの中央は「セーラームーン」に占領さ れることになります。 無視できない巨大な勢力がのし上がってきた。でも、やっぱり負けられない。負 けたくない。負けは認めない…。認めてしまったら終わりなんです。だから、戦わ なくちゃならないんです。決して嫌いとかいうことでなく、作家としての意地にか けても…って、そんな気持ちじゃないでしょうか? まあ、確かに「『これ、おもしろくなかった。』と言われただけで、簡単にその 人を憎めますので」と言っているくらいですから、心が狭いと言われかねない部分 はありますけどね。それにしたって、作家としての自負があるからだと思うし…。 対セーラームーンに関しては、やはり作家としての対抗意識の現れだと思います。 でも、そういうものを描き込めるということは、そこに余裕があって、多分に遊 び心も働いてると感じています。特に、「ひな子S編」などは”遊び”という言葉 もキーワードになっていましたからね。 QEG72756 飛鳥 杏華