SIG るーみっくわーるど SIG るーみっくわーるど」は、漫画家 高橋留美子先生(るーみっくわーるど)の作品が好きな仲間が集まっているグループです。 るーみっく好きなメンバー間コミュニケーションのためのチャットや掲示板の提供、るーみっく系イラスト・小説・リンク集の公開などを行っています。 オフ会も不定期に開催されています。1992年6月にPC-VAN上で誕生した歴史あるグループです。
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投稿日時:1994/ 7/19 23:35 投稿者ID:XGM38132
#1805/3141 るーみっく☆わーるど
★タイトル (XGM38132)  94/ 7/19  23:35  ( 66)
感想>うる星>これが有名な『最後のデート』ですか… 阿修羅
★内容

 鳥肌たってしまいました。この話を2度目に読む時、望ちゃんをラムに置き換え
てみたんです。そしたら、恐ろしいことといったら…。
 でも、有り得るんですよね。うる星の世界なら特に。ラムは地球人よりもはるか
に能力が高いんだし。もしラムが、どうしても地球にいられなくなったとして、あ
たるに止める術は無い訳です。つまり、あたるの心理には常に、ラムはいつかいな
くなってしまうのではないかという心配が、張りつめているのでは、と思うんです。
 あたるはこの話までに、ラムが本当にいなくなってしまう、またはそれに等しい
状況になる、と思った時、涙まで流してますね。普段とは別人です。これはイコー
ル、平生のあたるはラム喪失の恐怖へのカムフラージュだ、と、考えられます。反
作用、とも言えますか。
 うる星世界では、時間が流れていない訳ですが、心理に視点を置くと、ラムとあ
たるの関係では(他のキャラは調べてないだけですが)、しっかり推移が見られま
す。大変ゆっくりではありますが。
 初めは本気で邪魔だったラムが、そのうち平気になり、次第に当り前となり、そ
して空気の様な存在となる。そういえばいつの間にかラムはあたるの部屋で寝てま
すね。押し入れじゃドラエモンですが(まぁ、みょーな機械持ち出すってとこでは
同じかも)。
 当り前に、空気と同様になった事に気付いた時から、失う恐怖(心理的な圧迫感、
の事を言いたいんですが、言葉が見つからない…(;))と戦わなければならなくなる。
いつからでしょう。憶えてる限りでは(まだ手元にはワイドの11巻しか無いのだ
(;))、『愛は国境を越えて』ではっきり認識したのでは、と思っているのですが。
 この事(あたるのラム喪失への恐怖)、恐らくラムは認識していない。彼女には
それを認識しようが無いんですよ。彼女から見れば、あたるを無くす心配なんて無
いですよね。その気になればいつでも捕まえられる。それでは、あたるのこの恐怖
感に、気付けはしないでしょう。
 こうして見ると、非常に孤独ですね。彼は。相手が自分を好きでいればいるほど、
その孤独感は強くなる。表層に於てまでラムへの想いを認めてしまったら、お互い、
何処にも気持ちの上での障害は無いんですから、それこそべったり惚れちまう訳で
す。そうなってから別れなくてはならなくなったら…。あたるは優しいですから、
その時のラムの事を思えば、無意識に突き放していたのかも知れません。ラムに会
うまでは、しのぶとつき合ってて、そんなに浮気性も酷くなかったみたいだし。
 そういえば、確か、あたるはラムに対しては初めて会った時から、他の女の子に
対するのとは違った態度でした。居る世界の違いがもたらすものを、本能的に嗅ぎ
分けていたのかも知れませんね。立場が、あたるとラムで逆なら、多分問題はない
んですけどね。
 彼は、究極のフェミニストだったのかも知れませんね。男は相手を守れるだけ、
強くなければいけない。もしそれが出来ないなら、たとえ相手が自分を慕っていよ
うとも、資格はない。ラムに、自分に彼女を守る力の無い事や、いなくなってしま
う心配を口にしないことから、それは相手に気付かれないうちに実行しなければ意
味が無い、と考えているのでしょう。

 この『最後のデート』で、あたるが望みちゃんにラムを重ねたかどうかは分かり
ません。でも、この頃のあたるの目の前で、ラムが急に、微笑みながら、うっすら
涙を浮かべながら、「楽しかったっちゃ……大好きだっちゃ……」とでも言いなが
ら異空間へ消えて行ったら、その時のあたるの心理を考えると、少なくとも、たっ
た今まで自分の側にいた、「存在」が消えてしまうことの怖さを、少しは感じたの
ではと思います。現実の脆さ、をね…。


                       94/7/19  by 阿修羅


P.S.
 ふふ、まぁたひどく僕自身の世界を作品に投影してますが、それも物語を楽しむ
方法の一つ。この際だから存分にやってみました(^^)。ただ、あたるが著者の理想
の一部だとしたら、高い理想だなぁ(笑)。あ、でも、僕の世界だからって遠慮は
要りません。好きなだけいちゃもん付けたって下さい。まぁ、うる星なんて、また
また今更なんですが。でも、どうぞ宜しく(遠慮ってーよりは、呆れられてたりし
て)。
  しかしまぁ、うる星やつらがこんなにシリアスだったなんて知りませんでした
(笑)。 めぞんとの対応付けにもチャレンジしてるんですけどねー、ぜんっぜん
噛み合いません(笑)。めぞんは、五代の同棲騒ぎの辺り、うる星は、『愛と闘魂
のグローブ』以降辺りから、作風が少し変わるように感じたんですが、時間的には
まっっったく関係ありませんでした(^_^;)。やっぱそう簡単にいく訳はないようで
す。そもそも、僕の勝手なイメージで読んでるんだから、無理もないですが(笑)。
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