#2138/3141　るーみっく☆わーるど
★タイトル (QEG72756)  95/ 4/15  10: 9  (102)
感想＞微笑み三年殺し…。(^_^;)　　　飛鳥　杏華
★内容

　あいや〜っ、これはまた恐ろしい技が出てきましたね。(^_^;)　怒っていないふ
りをしながら、それとなく嫌がらせを三年の長きにわたって繰り返す…。仕返し人
形のときの「悪口言ったり傷つけたりすると、執念深く覚えていて、必ず仕返しす
る…」と同じ感じですね。(^_^;)

　なんか、やっぱり私が過去に書いていた「読者批判論」の論旨の一部と合致する
ものがあるんですよね。作品に裏の意味を込めて、表面上はわからないように批判
者等を逆批判したり皮肉ったりしているのではないかという部分と…。

　そして、次々とそれらしい証拠のようなものが出てきて、周囲は完全にそう思い
込んでしまう。この辺の展開も、私が「らんま」の中に読者批判や自分たちのこと
が描かれているのではないかという証拠と思えるの記号を見つけて行った過程と似
ています。(^_^;)

　結局、珊璞は「微笑み三年殺し」をしていたわけではなかったということで、そ
ういう説の否定とも取れる内容ですが、「微笑み三年殺し」を意識させることによ
って、充分な恐怖感を相手に与えることができるわけで、もしそうならより人が悪
いと言えるでしょう。（おいおい。(^_^;)）

　冒頭の愛のロケット花火の模様は、ありがちといえばありがちですが、螺旋です
ね。そういえば、前回の夏来香（蚊取り線香）も螺旋型でした。(^_^;)　前回、仕
返し人形もどきのあかねの浴衣姿もありましたし…。なんか非常にそういうものを
意識しているような感じがしてしまいます。

　まあ、そういう話はこのくらいにしておいて、猫飯店でいきなり珊璞に抱きつか
れた乱馬を大木槌で殴るあかねちゃん。ジャンプしてるところがいいな。（笑）

　微笑み三年殺しの怒気対流の説明図の珊璞。ううん、なんか妙にエッチに感じる
ぞっ。(^_^;)

　遊び人金さん…。「うる星」の「遊び人金さん始末記」のあたるとしのぶの展開
とほとんど同じですね。あれを思い出した人は多いと思います。金さんの着物の柄
が異様ですね。鎌の絵と○と「ぬ」の字。○を「わ（輪）」と読んで、「かまわぬ」
ということだろうと思うのですが、何を「かまわぬ」なんだろうか？　うーん、ち
ょっとわからないっ。(^_^;)　このお店は「つた屋」さんと言うのですね。「つた」
という字は「蔦」と書くが、うーん…。

　「微笑み三年殺し」破りのツボ…。ひな子先生の闘気吸引体質改善のツボを思い
出しましたが、あれよりスチャラカなような気もしますね。（笑）　しかし、何も
してないうちから怒っているあかねちゃん、いい味出してます。（笑）

　おお、乱馬があかねのお尻にさわった！(^_^;)　うーん、いままであかねに対し
てこういうことはできなかったと思うのだが、かなり進歩したな。うん、男らしく
なったとのどかさんも喜んでいるだろう。（笑）

　全然きかねーって、そりゃああかねが「微笑み三年殺し」してるわけじゃないん
だし…と思ったんだけど、これって逆に言えば、いきなりああいうことすれば大抵
は怒るから、それによって体内に蓄積していた怒気が発散されてしまい、「微笑み
三年殺し」を破ることができるという図式も成り立つような…。(^_^;)

　となると、むしろ乱馬は適任じゃないですね。珊璞が喜んでしまったらなんにも
なりませんから…。（笑）

　さて、オチですが…。一見、こじつけ的で大したもんじゃなさそうに見えるんで
すが、珊璞が沐絲の服を洗濯してやってるという事実は見逃せないところですね。

「洗濯してやるなんてフツーじゃないよ。」（八神の友人：談）

　沐絲の日常生活がどうなっているのか？　私は、猫飯店に住み込みで、出前など
店の手伝いをしていると、ずっと読んできた感覚でなんとなく理解していました。

　でも、そういうことって、どこにも明確には描かれてなかったんですよね。猫飯
店開店の頃には、珊璞の父親の姿もありましたが、それ以降は姿を見ないことから
考えると、珊璞と可崘の女所帯なわけです。

　そこに、若い男（しかも、珊璞に惚れている男）を一緒に住まわせるというのは、
普通ならありえないことです。（中国人の異郷での同族同士の連帯意識の強さとい
うのは、よく言われますけど、こういう場合とは違うでしょう。）

　まあ、可崘は襲われる心配ないとして（笑）、珊璞も充分に強いですから、沐絲
につけ入るスキを与えることはないにしても、乱馬という好きな男が近所にいるわ
けですから、他の男をわざわざ同じ屋根の下に住まわせることは、まず、普通では
考えられないのではないかと思うのです。（番犬代わりというわけでもないでしょ
うしね。）

　そういう理由から、実は沐絲は猫飯店に住み込んではいないのだという見方もで
きたわけですが、今回、珊璞が沐絲の服を洗濯してやってるという事実が出たこと
で、やっぱり同じ屋根の下で生活しているのだろうということが、さりげなくでは
ありますが、よりはっきりと見えてきたと言えるんじゃないかと思うのです。

　沐絲は珊璞と可崘にとって、もう家族の一員というような存在になってきている
のではないか？　これは、「地蔵珊璞編」でも感じたことで、今回も「地蔵珊璞編」
でも、珊璞は口ではあんなことを言っていますが、実は沐絲がいなくなったのを心
配していたのではないだろうかというふうにも感じられるのです。（珊璞が忙しか
ったのは確かだし、そういう意味で沐絲がいないと困るというのもあるでしょうが
…。）

　これは、ちょっと好意的すぎる解釈かもしれませんが、そういう意味で、珊璞と
沐絲の仲というのは、家族的な意識という面からじわじわと接近しているのではな
いかと…。そういう面から考えると今回のこの話、そしてこのオチというのは、作
品の大きな流れの一部として意味のある話だったなと感じました。

　さて、サンデー巻末のアンケートですが、ここんとこけもさんは、わざとハズし
たような回答を続けていたんですが、今回は比較的普通の答えでしたね。

　そうですか、「鳥系のつまみ」が好きなのですね。それじゃ、飛鳥という「鳥」
は、おつまみにいかがでしょうかね？（笑）　もうすでに、つまみにされてたりし
て…。(^_^;)


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＱＥＧ７２７５６　　　飛鳥　杏華