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#2485/3141 るーみっく☆わーるど ★タイトル (MXN30050) 96/11/14 6:57 ( 60) 犬夜叉>腕がいっぱい、足はもっといっぱい kela ★内容 とうとう連載開始です!! 全体的にダークでホラーな雰囲気ですが、随所にちりばめられた小技の ギャグはしっかり「るーみっく」してます。 かごめの性格はまだちょっとわかりませんが、なかなか物に動じない娘の ようですね。 ま、けも先生はキャラを立てることについては天才的ですから、連載中に どれだけ自分のキャラを確立するか期待して見守ることとしましょう。 そして木に縫い止められた犬夜叉・・・ うーん・・・これは編集がとめるべきだったのでは? 無論、作品というのはそれ自体で評価されるべきものですし、作者は ただ作品の完成度のみを考えるべきです。 しかし、読者が『うしとら』の冒頭部を思い出してしまう、という不利は 厳然としてあるわけですから、そこは編集が「先生、ここは別のやり方で 行きましょう」と言うのがスジというものです。 特にけも先生は「作品のもとは落書きと、担当とのおしゃべり」という ひとですから、これは不可能ではなかったはずですが・・・ (もし編集が言い出したことなら、万死に値する(笑)) タイトルにも書きましたが、「腕がいっぱい、足はもっといっぱい」の ねーちゃん。怖い。これは怖い。リアルでグロな絵で怖さを描く漫画家は そこここに居ますが、こういう怖さを描ける漫画家はそうはいません。 夢に出るぞ・・・これは・・・ おそらくこの怖さは「言葉が通じない」怖さでしょう。サンデーグラフィック 『笑う標的』の中でけも先生は「まっとうに言葉を話してもわかってくれない 人間って一番怖いと思いませんか?」と語っています。あの「腕いっぱいの ねーちゃん」の目は「人間」を見ていません。「人間」の論理とはまったく 別の論理で生きている「物の怪」。和解どころか、対立すらできない、 コミュニケーションの絶対的な隔絶。それがなまじ人間の顔を持っている だけ、余計に不気味さを浮き立たせます。 これはるーみっくではありませんが、例えば、「人間を食糧としてしか みない」相手と人間とはコミュニケーションはとれません。それは既に 「別の世界」の住人なのです。 「物の怪」とは、けも先生がいままで「誤解」や「すれ違い」でかすかに 見せてきた「ディスコミュニケーションの不安」という先生が根源的に 抱える不安をもっとも鮮明な形で表したものでしょう。 同様のテーマを持つ短編に「鉢の中」があります。これも始めから絶対に 分かりあえない「運命」のようなものを感じさせる短編でした。 (ちなみに私は『Pの悲劇』の中ではこれが2番目に好きです。 昔は1番でしたが、最近少し見方が変わって今は「Pの悲劇」が1番に なりました。) けも先生の世界には絶対的な「悪」はありませんから、「物の怪」には 物の怪の世界があるはずです。しかしそれでも理解しあえないまま 戦わなければならない、という問題はあるでしょう。 (それが「犬夜叉」のなかで明示されるかどうかはわかりませんが) 最後にとりあえずツッコミを 「お食べ ブヨ」 腹こわすぞ・・・ MXN30050 kela