#1051/3141 るーみっく☆わーるど ★タイトル (QKM33822) 93/ 7/15 23:19 ( 61) あかね>RE:1038,1041 です SAMWYN ★内容 コウ一郎さん、 >「らんまがのどかへの憧れからより女らしくなることを目指すようになる」 >という観察には違和感を 私は、これがのどかがらんまに与えた最大の影響ではないか、と思います。 すなわち、のどかと出会うことによってらんまの変化が無意識レベルから意識 レベルへと浮かび上がって来たのです。真之介編の乱馬のあかねに対する態度 がそれを物語っています。つまり、乱馬が自分の本質が女であることに気づい ていればこそ、あかねには真之介の方がふさわしい、とアッサリ認めてしまっ たわけです。一方ジャコウ王朝編であれほど男に戻ることに必死になったのも やはり、もし男に戻れなければすでに心まで女性化しかけている自分は正真正 銘の女になってしまう、という危機感からだと見ることができます(つまり、 今や乱馬にとって「俺は男だ!」とする根拠は男の体しかないのです)。 のどか登場以降の変化について具体的な証拠、と言われると難しいですが、 らんまだけでなく男乱馬の動向もチェックしてみて下さい。私の推測するとこ ろ、のどか登場前まで進行していたのは「らんまの女性化」であり、これがの どかの影響によって「乱馬/らんまの女性化」に移行します。つまり、乱馬が 男の時でさえ女性的発想を見せるようになったことが最大の変化です。 まあ、あえて実例とすれば前に大輔さんとの間で議論となった渚の踏んデレ ラでの「さあ、おいで、バカな男ども」のセリフでしょうか。これはらんまが 「男ども」の範疇から自分を除外してない限り言えないはずのセリフです。少 なくとも私はこれまで、らんまがこのような男一般をバカにするようなセリフ や発想を原作で見た記憶がありません(あ、念のため、特定の男をバカにする ものはありました。ここではそれが一般化され、乱馬がそこから除外されてい る点が重要です)。つまり、この時点ではすでに乱馬/らんまは自分の基本的 立場を女側に置いているのです(のどか登場前までは、たとえどれほど女らし く振る舞おうともらんまは自分の基本的立場を男側に置いていました。それが 地獄のゆりかご編以降、まず女らんまが女側に入り、そしてのどか登場編以降 は男乱馬すらも女側に入ってしまったのです)。 あかねの「焦り」については前の方のレスでついでに書いたように、ジャコ ウ王朝編ラストの羽交い締めがそのピークだと思います。んでこの焦りがあか ねを料理の研究に駆り立てたのですが、その方向性を乱馬はしかし受け入れて くれませんでした。そしてあの真之介編におけるトドメの平手打ち、あの瞬間 にあかねは乱馬の本質をようやく悟ったように思います(打てば女らしいはず の乱馬が深く傷つくことは何となくわかっていたようです。でもまだ、あるい は男らしく反応してくれるかも、と言う期待も少しはあったのではないでしょ うか。しかし実際に打った瞬間、あかねは乱馬の心が割れる音を聞いてしまっ たのでしょう。それだからこそ、あの後すぐに「私を殴って」とあやまったの です。このあかねと乱馬のやり取りが限りなく女と女のそれに近いことに私は 注目します)。 あのビンタ以降、それまでクヨクヨと思い悩んでいたあかねは打って変わっ たように本来の男っぽさを取り戻し始めます。さらにそれを決定づけるのが、 あのセーラー服らんまと学生服あかねのやり取りのシーンです。私はあのシー ンのあかねの表情が五代祐作にかなり近いように感じました(まあ、これはた ぶん同意してもらえないでしょうが(^^;)。一方のらんまの女性的な表情(こ のらんまを男乱馬に置き換えるとなおわかりやすいかと思います)。この時点 ですでに乱馬×あかねがあかね×乱馬へと移行してしまっています。となれば 最後の決着は乱馬でなくあかねがつけるべきことになり、実際真之介編はその 形で終わりました(乱馬の方は最後、真之介や良牙に優しいとも優柔不断とも 思える言動すらしていますね)。 こうなれば以降、乱馬の女性化と相進む形であかねの男性化傾向も見られる はずです。そして私の見るかぎり、原作において今のところ(ひな子×早雲編 以降)、あかねのりりしい顔の出現頻度がかなり高くなっていることがその推 測を裏付けているものとする次第です。 SAMWYN