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投稿日時:1993/ 7/22 11:18 投稿者ID:GYH38343
#1057/3141 るーみっく☆わーるど
★タイトル (GYH38343)  93/ 7/22  11:18  ( 49)
感想>RE#1049 ムースの無敵鏡2    コウ一郎
★内容

 自分のメッセージに対するRESになりますが、前回の#1049の続きに
 なります。

 第2週の話「最低の男…の巻」は予想(2)の展開になりました。予想(1)
 は外れました。もう一度先週の話を読み返してみて、外れたわけが分かりま
 した。

 キーポイント1は「珊璞は以前からムースのことを憎からず思っていた」と
 いうことです。では、珊璞があかねに言った「あんな男どうなろうが私の知
 たことないね。」という言葉はなんなのか? この発言をムースのようにそ
 のまま受け取ってしまうと、珊璞はムースに対して無関心だということにな
 ります。しかし、その後の珊璞の行動を見れば、先の言葉をそのまま受け取
 ることはできません。珊璞はあかねとムースが公園で話をするのを木の枝に
 隠れて聞いていました。無関心なムースのためにこんなことをするでしょう
 か? SAMWYNさんが指摘した反転宝珠編での珊璞のムースへの態度を
 考え合わせると、珊璞のムースに対する酷薄な言葉と態度をそのまま受け取
 るのは間違っていることが分かります。

 珊璞はなぜ本心と裏腹の態度を取るのでしょうか。答えは彼女の気の強さに
 あると思います。彼女としては自分より弱いムース(一般人よりはずっと強
 いのですが…)に可愛い女として接することはできないのでしょう。エピソ
 ードの最後のところ、珊璞は無表情に近い顔でムースに「ほうび」としてデ
 ートを申し出ましたが、この表情と言葉もそのまま受け取ることはできませ
 ん。今までは珊璞がムースにデートを申し出るなど考えられなかったことで
 す。ムースは大きくポイントを稼いだのです。

 キーポイント2はムースの「シャンプーのことなんぞどうでもいいわい。」
 という発言です。キーポイント1だけでは珊璞も前言を翻してムースに詰め
 寄るという動きに出ることはなかったはずです。ムースの言葉以外に珊璞の
 態度の変化を誘うものは見当たりません。

 人間関係では、求められる側に主導権があります。珊璞にしてみれば「安心」
 していられたわけです。ところが、珊璞のことでいつも頭がいっぱいのよう
 に見えていたムースが「どうでもいいわい」と言ったのです。もともと嫌っ
 ていれば別ですが、そうでなければ今度は求められていた側が求める側にな
 ります。珊璞を追っていた時は振り向いてもらえなかったムースは、意図し
 ないで最善手を指したことになります。

 珊璞にベタ惚れだったはずのムースがどうして「どうでもいいわい」などと
 と言えたのか? これはあかねの言った「シャンプーが冷たくするからムー
 スがひねくれたんじゃないの?」が答えになるでしょう。珊璞の冷たい視線
 にさらされてきたムースには、なにをしても今以上に珊璞に嫌われるとは思
 わなかったのでしょう。ヤケになっていたんですね。

 こうしてみると、一見不自然に映った珊璞の涙にも伏線が張ってあったこと
 が分かります。やっぱり高橋先生は只者ではありませんでした。

                               コウ一郎
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