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#1630/3141 るーみっく☆わーるど ★タイトル (QEG72756) 94/ 5/21 22:45 ( 76) 雑感>RE#1629 恋のつり竿と女らんま退場計画 飛鳥 杏華 ★内容 ☆マッシャ・アッキーニさん 少なくとも、あたなは私よりは遥かに勉強家ですよ。フラクタル構造の何たるか を知るためにその関係の本を読みあさったり、個人本を作る際も、かなりの資料を 揃えてましたし…。 興味をもったことだけと言いますが、興味をもったらとことん行くって感じがし ますよ。(笑) 私の場合は直感が頼りです。あとからそれが正しいかをあくまでその作品の上で 検証する程度です。ほとんど読書なんてしてませんからね。(笑) でも、私はそ れで行こうと思ってます。それが私のやり方だと…。 感じたままに裏を読む。(笑) 「恋のつり竿編」については、当時は単純に読んで妙な盛り上がり方をしていま したが、いまではかなり重要なシリーズとして読んでいます。 「おれが死ねば、おめーはしあわせになれるんだな?」 「どうしても乱馬でなくちゃいけなかったの?」 この2つのセリフが私にとってはすべてですね。前者は母親登場編から続いてき た女らんま退場計画の最後のドンデン返しを呼ぶけもさんの自問自答であったと見 てますし、後者は天道あかねのヒロイン復帰への伏線であったと見ています。 私はあかね断髪以降、ヒロインは天道あかねから女らんまに完全に移ったと考え ています。「良牙変身」以降、乱馬は自らかわいらしいポーズをとり、女を前面に 出して行くようになります。これ以降、女らんまを中心に据えた「らんま」が、ず っと続いて行きました。あかねは、善良な「らんま」ファンを表す記号を背負って、 一歩引かされたかたちになったという感じですね。 そして、いつのまにか乱馬は「男に戻る」という目的を忘れてしまったかのよう に、口にさえ出さなくなりました。女でいることも日常となっていたんですね。そ こに母親が登場して、乱馬は男に戻る必要が出てきた。戻らないと切腹させられて しまいますからね。(^_^;) この「母親」が出てきて「男に戻らないと切腹」というシチュエーションは意味 深だと思いませんか? そして、その理由を語るがごとく「反転宝珠編」が続きま す。そして、「シンデレラの恩返し」では、女らんまを愛する与兵に「恩返し」を して乱馬は男に戻ります。この「恩返し」とは、これまで女らんまを愛してくれた ファンへの「恩返し」であったと考えます。「暴力料理教室」でも、最後に乱馬は 男に戻って退場して行きます。 この辺が、女らんま退場を示唆するような流れになっているんですよね。これは 同時に「ヒーロー兼ヒロイン=乱馬、善良な「らんま」ファン=あかね」という図 式から「ヒーロー=乱馬、ヒロイン=あかね」という図式への復帰を示す流れでも あったと見ています。そこへきて「恋のつり竿編」でのあの2つのセリフです。 ここで、女らんま退場計画はドンデン返しを食らい、女らんま存続が決定づけら れた。そういう意味で重要なシリーズだったと思います。このドンデン返しがなか ったら、実に縦板に水ともいうべき見事な流れになっていたんですよね。(^_^;) 女らんま退場計画が進み、女らんまファンへの「恩返し」をして、ジャコウ王朝 編で完全に男に戻って終る…。あの開水壷が本当に呪泉郷体質を解消する水であっ たとしたら、完全な男に戻った乱馬が天道家の風呂場であかねと抱き合ったところ で「らんま1/2」を完結させてもおかしくはなかったと思います。 でも、終らなかった。終れない何かがあったんでしょうね。「飛竜昇天破編」の ときもそうでしたが…。この辺のキーになっているのが、オリジナル掲載の「百年 の恋」という作品です。冒頭、リサお婆ちゃんが一旦死んで生き返るというは、実 に意味深です。日付的にもジャコウ王朝編執筆中の時期ですね。 でも、前にも書いた通り、このジャコウ王朝編を期に乱馬は男でいることが圧倒 的に多くなっています。流れとしてみた場合には、「あかねの断髪」を期に乱馬の 女性化が進行して行き、母親登場編を期に逆に乱馬の男性への回帰がスタートして、 ジャコウ王朝編をもってその流れが止まったという感じです。現在はマッシャ・ア ッキーニさんの心境と同様にどちらも存在しませんね。 ああ、ちょっとの雑感のつもりがこんなになってしまった。(^_^;) プレッシャ ーをかけるつもりはありませんが、早くマッシャ・アッキーニさんの突っ込んだ考 察が読みたいです。でも、あんまり突っ込み過ぎると、「らんま」の中に描かれて しまうかもしれません。「勝負は明朝5時」とかね。(笑) QEG72756 飛鳥 杏華