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#1808/3141 るーみっく☆わーるど ★タイトル (QEG72756) 94/ 7/26 23:18 ( 82) 考察>仕返し人形の恐怖!(その2) 飛鳥 杏華 ★内容 さて、それでは仕返し人形が飛鳥杏華、その仕返しが「読者批判論」であるとす ると、ニセあかね(私)が乱馬(けもさん)に対して仕返しをしている(「読者批 判論」をぶつけている)という図式になります。しかし、その攻撃は1発たりとも 乱馬(けもさん)には当たっていません。 これは、「読者批判論」は全部ハズレだぞという意味にも取れますし、肩透かし を食らわせているのだとも取れます。しかし、いずれにしても「読者批判論」は危 険だから触れるな。すなわち、それがあの仕返し人形の脇にあった「危険 さわる な」の真の意味ではないかと思うのです。 そして、それを持ち出せばあかね人形(普通に「らんま」の好きな読者)にダメ ージが及ぶ。というか、人形にされて何も言えなくなってしまう。乱馬(けもさん) にその声が届かなくなってしまうという図式でしょうか? しかし、ここへきてこの人形にされたあかねが果して普通に「らんま」が好きな 読者なのかという疑問が出てきます。それは、あかね人形に付加された方向音痴の 記号とそれに続く「うしろ頭踏まれ事件」です。 方向音痴と言えば良牙の記号です。一方、乱馬に頭を踏まれたキャラは何人かい ますが、うしろ頭ということ、そして浴衣姿ということになると与兵の記号が見て とれます。与兵と言えば、女らんまを体を張って助けた女らんまファンですし、こ れに良牙の記号がかけ合わされれば、らんま×良牙…。すなわち、altjinさ んの記号とも取れます。 あかね人形がニセあかねに対してぶつかって行く様などを見ると、別の論をもっ て考察上で戦いを挑んできているaltjinさんの記号が強いようにも思えます。 しかし、いまの段階では、これを判定するのはちょっと難しいでしょう。 とりあえず、あかね人形がどちらなのかは置いとくとして、けもさんが私に対し て「読者批判論」は危険だから触れてくれるなと言ってきている図式であろうとい うことには変わりがないのではないかと思います。 さて、それではこれは、私、飛鳥杏華に対する批判なのか? このシリーズを使 ってけもさんは飛鳥杏華という読者を叩いているのだろうか? それが焦点となっ てきます。 結論として、私としては「これは飛鳥叩きではない」と考えます。「読者批判論」 にさわるなということを言うために読者批判をしてしまえば、喧嘩の仲裁のために 暴力を振るうようなもの。罵倒の制止を罵倒で行うようなものです。そんな愚は、 さすがに犯しはしないでしょう。 乱馬は、ニセあかねが「この体は所詮借り物」と言って、事実上正体を現したに もかかわらず「と、とにかく…危ねえっ!」と言って守っています。ストーリー上 は、乱馬はあかねが仕返し人形に体をのっとられていたという事実を知らなかった から、この「借り物」という言葉の意味が理解できなかったために、とりあえず助 けたという図式になっています。が、乱馬をけもさん自身に置き換えれば、ニセあ かね(私)をあえて助けたかたちになります。 その辺がけもさんの優しさなのでしょう。けもさんは、たとえ戦っても最後には 必ず救いの手を差しのべています。八宝斉にしても、パンスト太郎にしても、ハー ブにしても…、乱馬は決して再起不能になるまで叩きのめしはしません。むしろそ の身を助けたりするのです。 そう、私は見誤っていた。いや、少なくとも表現を誤っていました。これは決し て「読者叩き」ではなかったのです。読者との戦い(格闘)はあったかもしれない。 しかし、それは「らんま」という作品をわかってもらうための戦い(格闘)だった。 そして、戦いが終れば手を差しのべる。そういう記号を背負ったキャラにもさり気 なくフォローを入れてくれる。 作品中、ニセあかねに対して「かわいいし、色っぽいし、素直だし」という乱馬 の台詞があったのも、もともとの原因が乱馬(意味深い作品を描いている自分)だ ということで、あかねにボコボコに殴られている姿があるのも、最後に「あっちの 方が良かった」という台詞があるのも、そんなさり気ない配慮なのかもしれません。 そして最後の早雲の「仕返しはそのくらいにしときなさい」という台詞は、一般 の読者や批判読者、そして私をも含めた広い範囲に対して告げられたのではないで しょうか? 今回の「仕返し人形編」は、実に恐い作品です。しかし、最後に私はけもさんの 優しさを感じることができました。けもさんは決して私を敵として叩きつぶそうと したのではない。導いてくれてるんだと…。 これは、あまりにも都合のいい解釈かもしれません。しかし、とんだ見当違いで あれ、作品に対してポジティブが感情が芽生えることを大切にして行きたいと思い ます。 もしかしたら、これで本当にけもさんは「読者批判論」の呪いから解放されるの かもしれません。 QEG72756 飛鳥 杏華