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投稿日時:1994/12/16 23:28 投稿者ID:QEG72756
#1988/3141 るーみっく☆わーるど
★タイトル (QEG72756)  94/12/16  23:28  ( 62)
感想>RE#1986 私が言う二元論批判というのは…  飛鳥 杏華
★内容

☆マッシャ・アッキーニさん

 前回のMSGではうまく表現できなかったので、改めて説明しなおしますが、私
が感じている二元論批判というのは、二元論を提示する考察者・批評家に対する批
判ではなくて、二元論そのもの、または二元論の提示そのものに対する批判なんで
す。

 恐らく、作品に別の意味が込められ、二元的に(あるいは多元的)になっている
こと自体の否定ではなくて、それを我々が一般読者に対して提示する行為に対して
「勘弁して欲しい」ということなのではないかと感じているんです。

 裏の意味が読み取れる人がそれを読み取って、くすくすと笑うのは一向にかまわ
ない。でも、それを読み取れてない人たちにまでバラしてしまうのは、ある意味で
困るということなんじゃないかと…。

 例えば、もし、ある人物、団体、または作品等に対して、批判や皮肉を込めた作
品を描いたとします。それは、その対象となっている人(たち)にはわからないよ
うに巧妙にしかけるのが普通です。

 ところが、発表するそばから、「おーい、おまえら批判されてるぞ。」「おちょ
くられてるぞ」とバラされてしまったら、洒落にならないわけです。(これはあく
まで、例ですからね。(^_^;))

 もちろん、的はずれな解釈で一般読者に誤った認識を与えてしまうという弊害も
あります。でもまあ、こっちの方はそういう流言蜚語を受け入れる一方で、自分か
ら解釈しようとしないような読者の側にも多分に責任がありますから、それほど迷
惑なことでもないのではないかと思います。

 ですから、作品は確かに二元だ。二元的に読める人はそう読んでもらってもかま
わない。でも、そうでない人(特に当事者)に裏の意味をわざわざバラすのは勘弁
して欲しい…という感じですかね。描かれたそのまんまの意味を素直に解釈して、
素直な反応を返して欲しいという…。(でも、我々の場合は、素直に裏の意味に反
応してしまうんですが…。(^_^;))

 このあたりが、「道着編」の「はじめて本音を言ったのに」と対応しているよう
に思うのです。「はじめて…」というのは、この際、ちょっと置いておくとして、
あのとき、本音を言った乱馬に対して、あかねは「どうせ乱馬のことだから…」と
あたまから信じようとはしませんでした。これは、「どうせ高橋留美子のことだか
ら、裏の意味があるにちがいない」とあたまから疑ってかかっている私のような読
者(考察者)に対応します。

 こうなったら、何を言ってもムダ。乱馬はもう、道着の帯の巴紋(二元論の象徴)
を殴るしかありませんでした。しかし、そのまま殴れば、二元論とともにそれをま
とった読者(考察者)まで殴ってしまうことになる。それはできないと…。だから、
乱馬(けもさん)は巴紋(二元論)だけを殴ろうとした…。私にはあのシーンがそ
んなふうに見えてしまってしかたがないんです。(^_^;)

 二元的に読む人に対する批判ではなく、それを公表してしまう行為に対する批判
…。これはもちろん、何の確証もありませんし、「そうなのかなぁ? だったら、
いやだなぁ。(^_^;)(自分がやってることだから…)」というニュアンスのレベル
でしかありません。

 今回の恩返しの結末を見るかぎりでは、私の思い過ごしだったのかなという印象
を持っていますが、まだ安心はできないなというのが本音です。(^_^;)

 「何をそんなにビクついてるんだ?」と言われそうですが、文章にしろ、漫画や
イラストにしろ、自分が出したものに対する責任の重さというものに、最近、かな
り敏感になってきた私です。(^_^;)


                    QEG72756   飛鳥 杏華
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