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#1997/3141 るーみっく☆わーるど ★タイトル (XQJ28057) 95/ 1/ 1 12:33 ( 38) 考察>RE1994 火車王編でのなびきの不自然さ Kim ★内容 雨宮伊都さんの、「なびき対火車王編」の考察を拝読させて頂きました。私の 貧弱な読解力でどこまで雨宮氏の意図を読み取れたかは自信が無いのですが、間 違っていたら指摘してもらえばいいと、半ば開き直ってしまう事にします。 私は火車王編のなびきの行動は、演出上の必要以上に芝居がかっているように 思えてなりませんでした。言ってみれば、「守銭奴を演じているロボット」を見 ているようでした。そこには人の「感情」を感じさせる描写はほとんど見られず、 ただ表面的で記号的な「守銭奴」の表現しかなされていないように感じていたの です。 私にはなびきというキャラクターの不自然さが何に由来しているのかは見当が つきませんでした。表面的な「守銭奴」としての表現に隠された何かがあるのか、 それとも単になびきというキャラクターが立っていないのか、判断が出来なかっ たのです。いや、読んだ時はそこまで考えていなかったと言うのが正直な所です。 ただ、なびきは全るーみっく作品を通してみても、最も芝居がかった、「わざ とらしい」行動をするキャラクターであるとは今までも感じていました。普通に 考えれば原因は作者の技量不足の為という結論が最も自然でしょう。しかし、抜 きんでたキャラクターメーカーである高橋先生が、技量不足とは到底考えられま せん。よって、私には今までなびきというキャラクターが今一つつかめませんで した。 そこで、雨宮伊都さんの考察を読ませて頂いて、いくらか整合性が見えて来た 様に感じました。特に、29巻163ページの「鏡の中の鬼相」に最もなまなま しい感情が表れているという指摘はうなずける所です。 ただ、10円勝負の動機が、「乙女心を踏みにじった相手への復讐」という所 はちょっと弱いかなと思います。今まで、なびきの心を傷つけて来た(であろう) 他の男共相手には、なびきはデート代をたかりはしたが直接的な復讐はして来な かった。しかし、金之助相手には復讐の泥沼勝負を申し込んだ…。この動機が「 彼女を守銭奴としか見ない一人の男があらわれ、彼女に一層手ひどい裏切りを味 わわせた。」事に対する復讐なんでしょうか? 私は金之助がなびきにした仕打 ちは本質的には他の男共(少年A)がした事と変わらないと思ってます。ただ、 量的な違いが極端なだけで。 金之助がなびきに対してした事で、今までの他の男共(少年A)とは決定的に 違う事、それが何かが解れば、もう少しなびきの行動がすっきり理解出来ると思 うのです。しかし、私が読んでも「なびきにたかった」という事実以外は読み取 れません。私はちょっとそこがもどかしいのです。 Kim