#2190/3141 るーみっく☆わーるど
★タイトル (VGJ14895) 95/ 5/30 2:50 ( 60)
感想>RE#2189 喧嘩を売りたい訳じゃなく。 雨宮 伊都
★内容
《阿修羅さん》
本MSGアップの意図は表題のとおりです。本当を言うと、「もし畢竟、互いの見
方があまりにも違い過ぎている、というに尽きるのだったら、読んでもらっても鬱陶
しく思われるばかりで本旨は通じないだろーし、ならば文章をひねり出した甲斐もな
いから、UPはやめておこうかな」とも考えたのですけれど。でも、やっぱり気にな
るところがあるのでこうして供覧してみます。これがもし、『らんま』という作品を
今までとは少し異なった面から、垣間見なりとしてもらえるようなキッカケにでもな
れば……との、かなりおこがましい期待を抱いて。
> 乱馬=あかね。この二人はもう確定的と言うか、いつ出て来ても以心伝心で、最
>近は乱馬の「おめーみてーな色気のねぇ女、」と言う喧嘩の決まり文句も、ここ暫
>く聞かなくなりました。
……そうかな? 「かわいくねー」とか、「色気のねえ」とか、「ずん胴」とか、
そうした憎まれ口は健在だと思いますよ。単行本だけじゃなくって、ひとつ『サンデ
ー』本誌にも目を通してみてください(最近じゃ「変態少年編」−−一名「ちち編」
(笑)−−とか、鏡から女乱馬のコピーが飛び出してきたシリーズとか。いやホント、
既に明らかに「以心伝心」「完全に出来上がっ」ているにもかかわらず、それでもな
お何故か相変わらず、「じれった」くて「もどかし」い二人ですよ)。
> 登場当時は男嫌いだった筈のあかねも、乱馬と言う許婚が
>現れて安心したのか、最近はそんな様子は少しも見せません(それとも設定その物
>を白紙にしたのかな。それも結構濃厚だけど (^^;))。
初期のあかねは、実際には別に「男嫌い」だったわけじゃなくて、「東風先生が好
き」だったので、東風先生とて男であることには変わりない以上、結局「男は東風先
生以外嫌い」だったということに過ぎず、当時の本人が作中でどー言ってよーと、こ
ういう限定つきのものを「男嫌い」と呼ぶのはもとより正確ではありません(つまり、
本人の自覚及び周囲のキャラクターの見方・捉え方は、必ずしも作中における実際の
姿−−すなわちけも先生自身の設定した性格−−であるとは限らないのです)。だか
ら「設定その物を白紙にした」というのは、私には謬見に思えます。
以下は、貴方のMSGの後半部分に対して、思うところを。
「真面目は冗談、冗談は真面目」(byアレイスター・クローリー…だったかな?)、
そんな言葉もありまして、一見スチャポコお気楽なコメディーと目に映っても、よく
よく吟味すると実は裏にシリアスな、時には悲しいドラマを展開している、というこ
とはあり得るんです。特に、それを描いてる(書いてる)ひとが食えない、したたか
な(これ、褒め言葉なので)大韜晦者だったような場合は用心モノ。
ですから、「軽くて味がない」と決めつけてしまわれる前に、食べ残してるところ
はないか、あるいは別の食べ方(読み方)ないし別の料理法(批評法)なら味わいは
どう変わるだろうか、いまひと検討加えてご覧になってはいかがでしょう? 『らん
ま』にだって、「メンタルな物」は少なからず含まれてると思いますよ(まあ、例え
ば私のような読み方だと「ちょっと大仰すぎなんじゃない?」とか、「タダの深読み
だぜ」とか難じたくなるやもわかりませんがね。)
> 出来るだけポジティブに読もうとしてるんですけどねぇ、
そうやはり、優れた作品を最大限に楽しむにはそれなりの努力も必要なんです。願
わくは、さらに、頑張ってみてください(私よりまだずっとお若くていらっしゃるの
だし……って、これは余計か)。「感覚がずれている」と決めてしまえばそれでお終
い、思考停止です。ラクではありますが。
−−以上、とり急ぎ不得要領ながら。
VGJ14895 雨宮 伊都