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#2637/3141 るーみっく☆わーるど ★タイトル (QEG72756) 97/ 5/ 9 6:53 ( 67) おやじ>うーむ、きてるなぁ…。(^_^;) 飛鳥 杏華 ★内容 このヘッダ…。なんだかなぁという気もしますが(笑)、ビッグコミックオリジ ナル(5月2日発売)掲載の「おやじローティーン」…、きてますねぇ。 予告を見たときから気にはなっていたんですが、この時期にこういう作品が出て くるとは、何ともタイミングが良過ぎる…。まるで見透かされてるような…。(^_^;) 自分の立場ばかり考えて、軽い気持ちでひどいことを言ってた家族…。そんな家 族の待つ家に帰りたくないとこぼしていたお父さんは、事故(入院)を機に13歳に ストレスから退行現象を起こしてしまう。 なかなか回復しない(子供から戻らない)お父さんに疑いを抱いたり、食ってか かったりする家族…。それを見て、「この人たち…ぼくのこと嫌いなんだ。」と感 じたお父さんは、本当の家族を求めて出ていくけれど、どこへ行っていいのかわか らない。 それでも自分たちのしたことに気づかない妻。いや、ひどいことをしていた。自 分たちは見捨てられたんだと悟った息子…。すべてはストレスが生んだ悲劇だ。家 族が与えたストレスが生み出した…。 こうやってあらすじを並べただけでも、この図式に何かこめられているのが感じ られてきてしまう。私は、読んだとたんに天を仰ぎました。「うわーっ、こういう 作品で来たかぁあああっ!」って…。 退行した歳が13歳っていうのが、実に意味深いですね。予告のときから気になっ ていたんですけど、これって「らんま」を圧倒的に支持していた年齢層かなって…。 しかも、退行の契機が「入院」からってところが、かつての高橋先生の盲腸による 入院とも重なって、余計に意味深に響いてきます。 高橋先生の入院以降、「らんま」の子供向け路線がスタートしたという印象もあ ります。休載前までは、一応、老人らしい顔だった八宝斎が、復帰後からは急にか わいく描かれるようになったりした点なんかに、そういうものを感じるのですが、 そうだとすると図式的に合致してしまうところが恐い…。(^_^;) 実は、4月上旬にNIFのコミックフォーラム懐古館に期間限定の高橋留美子会 議室がオープンして以来、「らんま」に関していろいろな意見が交わされてきまし た。いきなり、「らんま」の後半に関して批判も出たし、それに対する意見、反論 もありました。 そうこうするうちに、「らんま」を圧倒的に支持してたのが、小中学生の女の子 たちで、そういう層に向けて作品が描かれて行ったんじゃないだろうかとか、ある 意味で理屈こねるオタクのにーちゃんたちは見捨てられたのかもしれないみたいな 方向に話が進み出した矢先にこの作品です…。 もちろん、構想時期を考えたら偶然なんでしょうが、いかにもタイミングが良過 ぎる…。こういうことがあるから、高橋先生の作品は恐いです。(^_^;) 単なる要素がバラバラに点在してるだけなら、考え過ぎで済ませられるんですけ ど、そういう読み方しても意味が成立してしまうくらいきっちりと構成立てられて るところがすごいし、恐いんですよね。 でも、逆にこの作品をそうやって読んで行くと、オタクのにーちゃんたちにも救 いがあるんだってことが言えます。お父さんは家族のことを完全に忘れたわけじゃ ないかった…。要は、ストレスさえなくなれば…。ストレスさえ与えなければ…。 一昨年の「迷走家族F」でストレス解消宣言と思われるようなものが見られたの に、ここへきてまたストレスの話が出てきたというのはなんなんでしょう? 週刊連載が「らんま」から「犬夜叉」に変わって、またかつてのようなことが起 こりつつあるんでしょうか? それとも、かつての状況を、改めてトレースしてみ せたのか…? あまりにもタイミングがいいだけに、いろいろと考えさせられてしまう作品でし た。 QEG72756 飛鳥 杏華